二次オタからコヤテゴへ
出会いは突然だった。
私には付き合いの長い二次オタの女友達がいた。幼稚園の頃からずっと一緒で、秘密なんてない位親密な仲だった。彼女は西木野真姫ちゃん推しのラブライバーだった。ラブライバーと言っても、私のもう一人の友達の様にアニメも観たりする程では無くてゲームだけだったので、軽くオタクをしているという感じだった。
(今考えてみればその子だけ私と違っておしゃれに気を配っていたし、気づこうと思えば気づけたのかもしれない。)
私はラブライブとかガルパンなどの女の子が出てくるアニメは興味があまり無くて、機会があれば見ようとは思っているけれど、5~6年はハイキューオンリーのガチ勢だった。
そんないつも通りオタクをしていた日、何の前触れもなく彼女は鞄から見慣れない雑誌を取り出し、切り出した。
「私実は、ジャニオタなの」
「嵐が昔から好きで、最近はNEWSが好きなんだけど、ずっとアニメの話ついていけてなかったでしょ?その理由、アニメ観てなかったからなんだ、ごめん」
は?????
え、どういうこと、いやアニメの話ついていけてないのは別に気にしてないし観てないのも知っていた。だけど、軽くオタクしてるんじゃなくて無理してオタクしてたの??!?!でもそこはかとなく二次元のオタク業は嗜んでいたし、馴染んでいた。けれどその時間が、彼女にとっては苦痛だった......???考えれば考えるほど罪悪感のようなものが増す一方で、彼女はそのジャニーズの雑誌を開いていた。
「とりあえずみて」
「でも私ジャニーズ嫌いだし......」
「いいから見ろ」
NEWS沼にドボンする一週間前までは、ジャニーズが嫌いで、ジャニーズがテレビやドラマに出ただけでチャンネルを変えるほどだった。観ても関ジャニ位だった。けれどジャニーズはグループ名しか知らなかったから、「こいつジャニーズっぽい」と思ったらチャンネルを変えていた。だから嵐全員の名前分かんなかったし、イッテQは手越さんがジャニーズだと知らなかったから観れていた。
だからNEWSなんて存在すら知らなかったし、ジャニーズのグループ挙げて、って言われたら嵐、SMAP、KinKi Kids、関ジャニ、Hey! Say! JUMP......。なぜかドラマに出ているジャニーズは全員中島健人だと思っていたので、健人くんの名前は知っていた(顔は知らない)。
忘れない、2016年8月24日。
私はその頃追いかけていたアニメに飽きて、新しいジャンルにも手を出そうかなとオタクを満喫していない時期だった。その日の夕方、彼女はあるサイトのURLを送ってきた。
https://matome.naver.jp/odai/2141244510882566601
最近趣味がないといった私の隙を狙ってか、彼女がハマっていたNEWSに落とそうと日々奮闘していた。勿論私はジャニーズなんて興味はないし、寧ろ嫌いだったから、正直うるせえなと思っていた。まあ送ってくれたのは大体目を通していたけれど、心が動くなんてことは無く。これもジャニーズか、飽きないなあとURLをタップした。
するとどうだ。今も尚腐女子な私には刺激が強すぎた。先程貼ったURLから飛んでくださるとありがたいのだが、1スクロール程で出てくる写真に、
「推しCPだ...............」
と思った。そこからスクロールする指は止まらず、オタクの本能なのか、写真を何枚か保存していた。こわ。
「どうだった?」
「コヤテゴあかん」
「え、嘘やんwwwwww」
「NEWSって801なの?なんで早く言ってくれなかったの?(迫真)」
二次オタ腐女子、三次元にノックアウトした。
それからというもの、ゾンアマで10周年とWhiteのLIVEDVDをカートにぶち込み、24時間テレビ前だということを知らずに何個かのテレビ出演を見逃し、当時24時間テレビ嫌いだった私はヨシノリ先生で小山さんが出てきた瞬間号泣し、嵐にしやがれの増田さんのポニョに笑い、手越さんの見事さにモンペと化し、4時に寝て6時に起きた。その次の日友達と「君の名は。」を見に行くことを忘れドタキャンしようと思ったけど(酷)勿体無いので観にいき、帰ってきた頃よさこいを踊る直前でそこでも泣き、フルスイングでも泣いて。その中でも一番"ジャニーズのオタク"を痛感したのはコヤテゴの絡みが好きだと言った女の人に馬鹿でかい声で
「わかる!!!!!!!!!」
と言ったことだろう。コヤテゴ出の私は
「俺と趣味が合うとはな...気に入ったぜ、俺のオンナになれ」
と夢小説のヒーロー的ポジションにいつの間にか立っていた。やめろ。
新規なのに、とかNEWSの音楽番組じゃなくて記事なの?とか思ってる方はいると思う。けれど、私はコヤテゴだけじゃなくて、NEWSが好きだ。コヤテゴ出のNEWS担だ(どちらかというと今はコヤシゲの方が好きだけれど)。
私は好きなものに出会う瞬間は人によって違うと思うし、違っていいと思っている。だから好きなものを馬鹿にする人達を本当に軽蔑している。もう少し早い時期に書けばよかったのかもしれないのだが、この拙いオタク臭い文章で、私の思いが伝わればいいなと思う。
閲覧ありがとうございました。